企業のカーボンニュートラルの取り組みとセカスマの取り組み事例
カーボンニュートラルの取り組みは、さまざまな企業で始まっています。
カーボンニュートラルを理解する上で、「パリ協定の概要」をはじめ、「サプライチェーン排出量」や「SBT」を知ることが必要です。
カーボンニュートラルに取り組むことは、企業にとって費用の負担などが重くのしかかりますが、カーボンニュートラルを取り組むことで得られることも多くあります。
カーボンニュートラルにどのように取り組んでいくべきかについて、詳しくご紹介いたします。
カーボンニュートラルとは?
カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出量と吸収量をのバランスを取り、同じにすること」をいいます。
カーボンニュートラルは、世界が取り組んでいる世界共通の課題でもあります。そのため、2015年12月に開催された「国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)」において採択された「パリ協定」は2016年に発効されました。パリ協定は京都議定書に代わる温室効果ガス削減などに関する枠組みであり、歴史上はじめて世界にある全部の国が参加する協定です。
以下の内容が採択された「パリ協定」の一部です。
- 世界共通の長期目標として2℃目標の設定。1.5℃に抑える努力を追求すること。
- 主要排出国を含む全ての国が削減目標を5年ごとに提出・更新すること。
- 全ての国が共通かつ柔軟な方法で実施状況を報告し、レビューを受けること。
- 適応の長期目標の設定、各国の適応計画プロセスや行動の実施、適応報告書の提出と定期的更新。
- イノベーションの重要性の位置付け。
- 5年ごとに世界全体としての実施状況を検討する仕組み(グローバル・ストックテイク)。
- 先進国による資金の提供。これに加えて、途上国も自主的に資金を提供すること。
- 二国間クレジット制度(JCM)も含めた市場メカニズムの活用。
<引用:外務省 外交政策>ODAと地球規模の課題>>気候変動>>気候変動に関する国際枠組み>>「2020年以降の枠組み:パリ協定>
また、政府は2020年10月に「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という宣言を出しています。
「排出を全体としてゼロ」という意味は、以下のような考え方です。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「人為的な排出量」-植林や森林管理などによる「人為的な吸収量」=「温室効果ガスの排出量」
このときの「温室効果ガスの排出量」をゼロにすることがカーボンニュートラルです。
環境省 脱炭素ポータル公式サイト「カーボンニュートラルとは」を参照>>
外務省 外交政策>ODAと地球規模の課題>>気候変実現動>>気候変動に関する国際枠組み>>「2020年以降の枠組み:パリ協定」参照>>
カーボンニュートラルを実現するために必要なこととは?
カーボンニュートラルを実現するためには、「温室効果ガスの排出量の削減」をはじめ、「温室効果ガスの吸収作用の保全」と「温室効果ガスの吸収作用の強化」を徹底することです。
環境省 脱炭素ポータル公式サイト「カーボンニュートラルとは」を参照>>
カーボンニュートラルの企業の取り組み事例について
カーボンニュートラルの企業の取り組み事例について詳しく見ていくには、まず「カーボンニュートラルにおけるサプライチェーン排出量」や「SBT」について知っておかなければなりません。
「サプライチェーン排出量」と「SBT」について詳しく解説した上で、カーボンニュートラルに実際に取り組む各企業の事例を見ていきましょう。
カーボンニュートラルにおける「サプライチェーン排出量」とは?
「サプライチェーン排出量」とは、事業者が排出した温室効果ガスだけでなく、事業活動にかかわるさまざまな排出を合計した温室効果ガス排出量のことをいいます。
サプライチェーン排出量における事業活動にかかわるさまざまな排出とは、以下のようなものをいいます。
- 原材料の調達
- 製造
- 物流
- 従業員の通勤
- 従業員の出張
- 販売
- 電気の使用
- 製品の廃棄
- 製品の加工
など……
環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>「サプライチェーン排出量算定をはじめる方へ」を参照>>
カーボンニュートラルにおける「SBT」とは?
SBTとは、「Science Based Targets」の略であり、パリ協定が発効されたことによる5~15年先の目標として企業が設定している温室効果ガス削減目標のことです。
環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>「国際的な取組」を参照>>
カーボンニュートラルに実際に取り組む各企業の事例について
カーボンニュートラルに実際に取り組む各企業の事例は、業種ごとに「環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>企業の取組事例」の「業種別取組事例一覧」から確認ができます。
サプライチェーン排出量は企業にかかわるさまざまな温室効果ガス排出量を算定しているため、企業活動の全体を把握・管理することができます。
以下から「業種別取組事例一覧」をご参照ください。
環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>「企業の取組事例」を参照>>
また、業種別取組事例一覧では、各企業を業種別に「サプライチェーン排出量の算定事例」及び「SBT目標設定支援事例」などについて実際の数値を用いて提示しています。
サプライチェーン排出量算定事例では、各企業の「算定を⾏う背景・⽬的」をはじめ、「 算定結果の活⽤⽅法」や「算定のメリット」などが記載されています。
「サプライチェーン排出量の削減をどのように行っていくか」や「今後のサプライチェーン排出量算定の課題」などについての記載もあるため、現状だけでなく、今後どのようにサプライチェーン排出量の削減に取り組んでいくかがわかります。
以下からサプライチェーン排出量の算定事例」及び「SBT目標設定支援事例」をご参照ください。
環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>「企業の取組事例」>「サプライチェーン排出量算定事例 2021年度」参照>>
環境省 経済産業省「バリューチェーンプラットフォーム サプライチェーン排出量算定から脱炭素経営へ」>「企業の取組事例」>「SBT取組事例」参照>>
企業がカーボンニュートラルに取り組んだ方がよい理由とは?
企業がカーボンニュートラルに取り組んだ方がよい理由は、5つあります。
それでは、企業がカーボンニュートラルに取り組むことで得られることについて、詳しく見ていきましょう。
理由①契約の上でカーボンニュートラルの取り組みが重要視されるカーボンニュートラルに取り組んでいる企業と優先的に契約をする可能性が高くなると考えられます。なぜなら、カーボンニュートラルに取り組んでいることを契約の際の条件として提示してくる企業が今後は増えると可能性が高いからです。
理由②:コスト削減が自然と行える
温室効果ガスを削減することで、自然と燃料費や光熱費などの出費が減ります。その結果、企業のコスト削減が可能になります。
理由③:継続した支援が受けられる
「グリーンイノベーション基金」により10年間継続した支援を受けられます。カーボンニュートラルを実現するために「グリーンイノベーション基金」が設立され、そこから支援を受けられます。
経済産業省資源エネルギー庁「カーボンニュートラルに向けた産業政策“グリーン成長戦略”とは?」を参照>>
理由④:税制措置が受けられる
企業が取り扱う商品の中で脱炭素効果の高いものを生産するための設備を導入した場合には、「カーボンニュートラルに向けた投資促進税制」によって税制措置を受けられます。
経済産業省資源エネルギー庁「カーボンニュートラルに向けた産業政策“グリーン成長戦略”とは?」を参照>>
⑤:国際貢献ができる
最先端技術でカーボンニュートラルに取り組むことで、世界のカーボンニュートラルを先行できます。世界のカーボンニュートラルを先行することは、日本が最も行うことができる国際貢献だと考えられています。
経済産業省資源エネルギー庁「カーボンニュートラルに向けた産業政策“グリーン成長戦略”とは?」を参照>>
今後、必要な「脱炭素」への投資とは?
「温室効果ガスを排出しないこと」と「温室効果ガスの排出を減らしていくこと」の2つの視点から、カーボンニュートラルの実現を考えていかなければなりません。そこで必要となるのが「投資」です。
カーボンニュートラルを実現させるには、さまざまな課題に取り組んでいかなければなりません。そのときに必然的に出てくる問題が「資金調達」です。資金調達を円滑に進めるためには投資は欠かすことがでぎす、ファイナンスシステムの整備が重要となります。
スマホにおけるカーボンニュートラルとの関係性
スマホの場合、新規の製造とリサイクル、スマホの買い替えサイクルが大きく、カーボンニュートラルに関係しています。
「スマホが環境にかける負荷」と「スマホの買い替えサイクルとカーボンニュートラルの関係性」について詳しく解説いたします。
スマホが環境にかける負荷とは?
スマホをはじめとする小型電子機器には、多くの貴金属やレアメタルが使用されており、リサイクルされずに廃棄されている現状があります。その背景がありながら、スマホなどの小型電子機器は、新しく製造され続けています。
スマホなどの小型電子機器が製造され続けるということは、温室効果ガスを排出しているというこどあり、環境に負荷をかけているということでもあります。
スマホはガラケーと比較すると、貴金属やレアメタルの使用量が少ないため、製造する際の温室効果ガスの排出量は少なくなっています。また、貴金属やレアメタルの使用量がガラケーよりも少ないことにより、リサイクルによって得られる貴金属やレアメタルが少なります。その結果、リサイクルのコストパフォーマンスは低下してしまいます。
スマホの買い替えサイクルとカーボンニュートラルの関係性とは?
スマホの買い替えサイクルはおよそ2年です。これは、新商品が出るからという理由もありますが、スマホに使用されているリチウムイオンバッテリーの消耗とも関係があります。
これらの現状を踏まえ、スマホの買い替えサイクルには警鐘が鳴らされています。
もし、スマホの買い替えサイクルがおよそ2年から「5年」に伸びるだけで、温室効果ガスは30%削減できると言われています。
そのため、スマホの買い替えサイクルが長くなるようにしていくことが、カーボンニュートラルにおいては重要であるといえます。
また、iPhoneを製造しているAppleでは、低炭素の再生材料を使用しながら、製品のリサイクルを行っています。また、再生材料を使用して製品の製造もしています
このように、製品の製造段階からカーボンニュートラルを意識して、温室効果ガスを削減する方法もあります。
Apple公式サイト「Newsroom>2020年7月21プレスリリース」を参照>>
セカスマが取り組むカーボンニュートラル
セカスマでは、中古スマホなどのリユース品のマーケットプレイスを展開し、脱炭素社会の実現へ向けて、電子デバイスの製造プロセスにおけるCO2排出量の低減を積極的に行っています。
すでに製品として販売されているスマホには、製造過程でCO2が排出されていますが、中古スマホが市場に出回ることで、スマホの新規製造のプロセスにおいて排出されるCO2排出量が削減される可能性が高まります。
セカスマでは新規で製造されたスマホを新たに取り扱わず、中古スマホやすでに製造されている新品未開封品などを取り扱っています。
現在のスマホを取り巻く環境では、スマホの買い替えサイクルである2年を変えることは難しいのが現状です。ですが、セカスマの取り組みでは、2年サイクルで買い替えられてしまったスマホをクリーニングや修理などを施し、リユース品として販売することでトータルで2年以上使用してもらえるようにかることが可能です。
このように、環境に負荷をかけない形でリユース品をお客様に届けることがセカスマが行っているカーボンニュートラルの取り組みです。
また、カーボンニュートラルに取り組みながら、総務省がオブザーバーを務めている「一般社団法人リユースモバイル・ジャパン」の「リユースモバイル事業者認証制度」で認証されいてる法人企業様から出品を受けるなど、お客様に安心して使用していただけるように日々取り組んでいます。
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